きっかけにベル友

そして、文字そのものが表示されるようになっていくと、ほぼ現在の携帯メールと同じような伝達手段になる。そうしたポヶベルも、「匿名の他者」とのつながりを導く。ランダムにポケベル番号をうち、ポケベル友達(ベル友)を作っていたりした。自分のポケベル番号(ベル番)と近い番号に電話すれば、比較的近い「人気の出会い系サイト」につながる。いわゆる「ベルナンパ」だが、それをきっかけにベル友となるのだ。一九九五年には、個人情報誌『じゃま―る』が発売される。「売ります・買います」コーナーのほか、バンドメンバー募集、文通欄、友達募集などが一冊丸ごと掲載された雑誌だ。当初は首都圏のみの雑誌だったが、九七年には「北海道版」や「関西版」、「東海版」、「九州版」の地方版が創刊されていく。その中にはもちろん、ポケベルの番号を掲載する人もいた。こうして、「出会い系メディア」が産業化されていくのが、八〇年代や九〇年代だった。その存在は、地域などの既存のコミュニティ以外に出会いを求める若者の心理を代表する現象だった。しかもその「出会い」を求めるのに、情報が使われた。

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